金草岳・シモットノダン(谷)を溯る
2008-10-13


10/11(土)は参加メンバー3人とも休日が揃い、午後4時過ぎには出発できた。目指すは徳山湖の奥、アジミ谷の入口付近。ここでテント泊。夕餉は久々にWリーダーがコンロに炭を起こし、生秋刀魚を焼いてくれた。豪華な宴会を愉しんだ。11日は雨の予報であったが幸いに空はよく晴れてオリオン座も見える。ぎっしり星が詰まっている感じである。星で明るいので星月夜になった。
 10/12は午前4時に起き、冠山峠に向う。峠道には冠山の天辺に太陽が乗っかる瞬間を待っていたカメラマンが居た。峠には車が2台P。車中泊のようだ。
 10/12(日)6:30.冠山峠に車を置いて出発する。峠の地蔵に手を合わせて金草岳への登山道を歩く。布滝の頭の山腹を横断して檜尾峠を目指す。7:35峠に着く。部子山銀杏峰がよく見える。峠からは楢俣への古い道を下る。高い所はヤブが絡んで歩きにくい。もう自然に帰っていくのかと思うが下るに従い、歩きやすくなる。素晴らしいブナ林が見られる。傾斜は段々強くなり、フィックスロープが垂れ下がるところに来ると峠道も終りに近い。朽ちた道標が落ちている杉林に着く。谷の徒渉点はすぐだった。
 9:44.楢俣出合に着く。薄い踏み跡が林道へ続いている。谷通しに下ると林道の橋があり、そこで添又谷と落ち合っている。地形図で確認してシモットノダンの遡行を開始。しばらくはほぼ平流である。一つ目の堰堤を越え、二つ目の堰堤で白倉谷が落ち合ってくる。ここからは大きな枝沢はない。ミニゴルジュを突破して、3:55にいいビバークサイトを見つける。ここでツエルトを張り、再び焚き火を愉しんだ。周囲はブナ林である。岐阜県徳山側の自然は破壊されたがここではまだ自然の豊かな森が残されている。但し、魚影は少ない。シーズンは終り釣り荒らされた感じがした。
 10/13(月)午後5時過ぎに起きる。夕べは焚き火のお陰で温まり、ぐっすり眠れた。簡単な食事を済ませて、ツエルトをたたみ6:50出発。かなり平流が続いたがこのまま終ることはないはずだ、と緊張感を保つのに精一杯である。期待したゴルジュは標高750m付近から始まった。滝は大きくはないが周囲は岩盤であり、釜があり、取り付く島がないので右のガリーを高巻した。40mのザイル一杯の高さ(20m)を懸垂下降する。再び、谷に戻るがその先は特別困難さはなく無事核心部は突破できた。
 途中で流木に一杯生えるキノコを見つけた。これが念願だった天然のなめこである。採集してスーパーバッグに入れた。天然のきのこは怖いということもあってW君もF君もまだ疑心暗鬼である。しかし、これは触ってもナメコに間違いない。以前に白峰村で天然のものを購入したこともあって自信を持って採集できた。
 丸葉岳蕗の大きな葉が谷一杯を埋める。花は終っているがそれにしても大きな葉は蕗に良く似ている。しかし、分類学ではキク科という。
 地形図上の二又に来た。左に振って水脈細るシモットノダンの尽きるところまで溯った。その後はヤブコギで登山道に出た。ヤブコギ時間は約30分もなく思ったよりも少ない。白倉岳よりにでたので若干下って金草岳に登り返した。
 12:50.登頂。この山の展望のよさはよく知られるところである。今日は徳山湖が見下ろせた。やや霞んでいるがその奥には小津三山が意外なほどの大きさで並んでいた。ドーム型は蕎麦粒山である。やがて、福井の若者の4人グループが登ってきたので歓談した。28歳の青年は最近始めたばかりらしい。すべてが新鮮な驚きであろう。お互いに記念写真を撮ってから13:50山頂を辞した。山頂滞在は一時間もいただろう。14:40桧尾峠で再び休憩。15:10峠を出発し、一旦鞍部に下ってアップダウンを繰り返しながら冠山峠に着いた。16:15であった。
 帰りはまた藤橋の湯に浸かって汗を流した。いで湯はありがたいものである。
[グルメ]
[沢登り]
[自然]
[奥美濃の山]
[北陸の山]

コメント(全3件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット