別れ雪 荒島岳の谷に死す大島忍君を悼みて
2015-04-14


奥越の険しき谷に逝きしとふ耳を疑ふ突然の報

また一人親しき人が山に逝く老親よりも先立つなんて

家に居れば孫抱く爺もあしびきの山に向かへば死をも恐れず

いつも笑み絶やさずにゐた良い奴に再びはなく死に顔を見れば

享年は六十六歳好きなだけ酒を飲んだか山に登ったか

梅雨のごとしのつく雨の尾張野の東の果に君は還りき

矢田川は濁流と化す悲しさにあふるる涙お通夜なれば

葬式に行く度に思ふたまきはる命あるうち好きなことをせよ

仕事場の机の上にひと束の供花置き手を合はすなり(御器所)
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