御在所岳で又、滝から転落事故?
2012-06-30


6/24に事故があったばかりの御在所岳でまた事故があった。本日の中日新聞夕刊によれば、登山客から「滝から人が落ちるのを見た」という110番通報で、四日市西署、菰野町消防本部の救助隊が滝つぼから男性を救助したが、心肺停止の状態という。
 「高さ十数メートルの滝」「登山靴を履いていた」という記事から推察すると、一の谷の不動滝か大黒滝15m付近だろうか。『鈴鹿の山と谷』4によると「登山靴のまま遡行している人をよく見かけるが巻き道があるためで比較的楽な登攀である」らしい。多分、昔、行ったことはあるがもう記憶にはない。
 いわゆる沢登りで入ったのではなく、登山道のバリエーションとして入ったようだ。客観的には無謀登山というには当たらない。但し、この人も単独行だった。同行者がおればモット早く救助活動に入れるのにと思う。年齢は40代から50代というからやっぱり、人生の盛りの人であり、家族もあり、心配だろう。心肺停止から無事蘇生されることを祈りたい。
 若い頃、危険な工場で重労働をしていた。労働災害がちょくちょく起きた。研修では、けがは漢字で「怪我」と書くんだ、と教えられたことを思い出した。怪しい我か、なるほどと思ったものである。
 自分が今、高巻きをしている、滑りやすいところを登っている、このことを危険なポイントとして自覚しているか。事故はベテランだから、岩をやっているから、若いからなどの慢心からくる油断である。登山に集中することである。
 マッキンリーで雪崩れにあった人の談話にも、下山したら何を・・・と考えながら下山していたらしい。危険領域にいるという自覚がないとこうなる。国内、海外含めて、立派な登山歴のある私の先輩、後輩達にもこんな形でみな死んでいる。ある遭難の本の中で「山の怖さを知らない都会からの登山者は・・・」と散々に書かれている。
 加齢で足腰の弱った中高年登山者が、街ではどこに行くにもマイカーに依存し、美味いものを食べ、飲酒していては益々弱る。ちょっとやばい、しょっぱいコースを選ぶ以上は気合を入れて挑んで欲しいものである。もちろん、自分への警鐘でもあるが・・・。

追記
WEB版中日新聞、朝日新聞を総合すると、遭難者は名古屋市瑞穂区の会社員Kさんで、50歳、落ちた際、頭を強く打って脳座症で死亡したと報じた。滝は大黒滝のようだ。
 ご冥福をお祈りする。

コメントがうまく返信できないので
酎好年さん、コメントをありがとうございます。
残念な結果になりました。
お互いに気をつけてやりましょう。
[山岳遭難]
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