道迷い?
2012-02-26


Aさん、Iさん コメントありがとうございます。
 どうもコメントの返信がうまくいかないので本文です。
 Nさんを何とか見つけてあげたいですねえ。今日は奥さんが行っている、と聞いています。何ら連絡がないので見つからなかったようです。27日夜、3人で出発して現地の近くで仮眠してから捜索に入ります。うち2人は山中のテント泊に備えて登りますが私は所用で帰名します。そして2人は御池岳周辺を歩かれる予定。私はまた別の3人で3日に入山します。
 GPSもあれば便利そうですね。でも大切な勘が退化してしまいそうで使う気になりません。笑。古い登山者は私のような考えが多いのでは。山から見える山の同定をするくせをつければ地形が頭に入力されます。見えないはずの山が見える、見えるはずの山が見えないときはルートを間違っていると判断できるわけです。山中ならば行く方向と反対方向を振り返ってみることも大切な知恵です。そこをぺちゃくちゃおしゃべりして通過してしまうとポイントを見逃します。道迷いの原因です。多くはリーダーの不注意と推察しています。 Lは楽しい会話に交わらないことですよ。
 西上州の父不見山(ててみえず)は猟師が入山したまま還らないという由来です。奥美濃の雷倉の麓で山家に聞くと「うちの父さんは3日間山中を彷徨って根尾村総出で捜索され、大恥かいた」とか。南アにも猟師が岩場に追い上げられて下れず、お六になった例があるとか。
 獲物を追う猟師山を見ず、という言葉そのまま。猟は大抵冬のはずです。今頃ですよね。道迷いは今に始まったことではないのですね。プロだから迷わない、初心者だから迷うというものでもありませんねえ。
 山の登山技術書のみならず、柳田國男の『遠野物語』『山の人生』も読んでおけ、と今西錦司が『山の随筆』に書いています。山が怖くなると思います。
 雷倉の隣、花房山に登った際、実弟の嫁さんの実家が山麓でして、様子を聞くとあそこのダイラに気をつけよ、とアドバイスされました。行くと平坦で何に気をつけるのか疑問でした。下山して、来た覚えのない地形にあわてましたね。山中の平らな所は油断するなということだったんです。赤布も付け忘れていたのです。御池岳もまさに平らな地形で警戒しながら登る山です。
 もう一つ、ブンゲンという山も怖い。近江から美濃から谷が交互に組み合わさり、複雑な地形です。逆さま谷というそうです。近江側と思って下ったら美濃側へ出てしまったという。ウソ越えも同じです。赤谷を越えて越前に出たと思ったら、また同じところへ戻ってしまう地形です。北アルプスの岩苔小谷と黒部川の地形も同じです。山には落とし穴が一杯あるのです。
 それとビーコンも携帯が常識化しているようですね。雪崩がでるかどうかの判断は、勘に頼っています。パウダースキーヤーのような雪崩れの巣に飛び込んで行くようなスキーはしません。危なそうな箇所はスキーを外し、つぼ足で下ります。あれを持ってしまうと大胆になりそうで怖いです。笑
気をつけて行って来ます。
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